顔や陰部の乾癬に対してタクロリムスが有効

 顔や陰部の乾癬に対するタクロリムス(商品名:プロトピック)の有効性について述べられている論文を調査した。そのうち、ランダム化二重盲検プラセボ対照試験によって、中程度の顔や陰部の乾癬にタクロリムスを1日2回外用した3編の論文を調べた。
 論文1)治療開始6週間後に顔や陰部の乾癬が「消失」または「ほぼ消失」したのは、タクロリムス群で60%で、カルシトリオール群の33%に比べて有意に多かった。
 論文2)治療開始8週間後に顔や陰部の乾癬が「消失」または「ほぼ消失」したのは、タクロリムス群で67%で、基材群の37%に比べて有意に多かった。
 論文3)タクロリムスまたはクロベタゾン酪酸エステル外用による治療開始6週間後の皮疹の減少率は、タクロリムス群で22%、クロベタゾン酪酸エステル群で18%で、両群間に有意差はなかった。
Acta Derm Venereol 2023; 103: adv00890