アトピー性皮膚炎に使われる内服JAK阻害薬3種類の比較

 アトピー性皮膚炎の治療に使われる内服JAK阻害薬3種類(アブロシチニブ:商品名サイバインコ、バリシチニブ:商品名オルミエント、ウパダシチニブ:商品名リンヴォック)の有効性に関して比較した10本の論文を調査した。

 アトピー性皮膚炎の重症度スコアであるIGAを、ウパダシチニブはアブロシチニブ、バリシチニブに比べて有意に改善した。ウパダシチニブ30mgが全ての投与法のうち最も有効で、ウパダシチニブ15mgもアブロシチニブ100mg、バリシチニブ2mg、バリシチニブ1mgよりも優っていた。

 別の重症度スコアであるEASIに関して、ウパダシチニブはアブロシチニブ、バリシチニブよりも優っており、アブロシチニブはバリシチニブよりも優っていた。ウパダシチニブ30mgが全ての投与法のうち最も有効であった。

 治療に関連した副作用発生率に関して、アブロシチニブ、ウパダシチニブは偽薬に比べて有意に高かった。

 

Dermatologic Therapy. 2022;35:e15636.