ニキビに対してクリンダマイシン、過酸化ベンゾイル、アダパレンの3種類を併用すると有効性が高まる

 アメリカとカナダで中等度から重症のニキビ患者741名に対して塗り薬の併用療法の有効性を調査した。使用した薬剤はクリンダマイシン(商品名:ダラシン)、過酸化ベンゾイル(商品名:べピオ)、アダパレン(商品名:ディフェリン)の3種類。741名をクリンダマイシン+過酸化ベンゾイル+アダパレン、過酸化ベンゾイル+アダパレン、クリンダマイシン+過酸化ベンゾイル、クリンダマイシン+アダパレン、基剤(有効成分なし)の5群に分けて、1日1回12週間塗布した。ニキビの重症度スコアが2段階以上改善した場合に有効とした。

 その結果、有効率はクリンダマイシン+過酸化ベンゾイル+アダパレンで52.5%、過酸化ベンゾイル+アダパレンで27.8%、クリンダマイシン+過酸化ベンゾイルで30.5%、クリンダマイシン+アダパレンで30.3%、基剤(有効成分なし)で8.1%で、クリンダマイシン+過酸化ベンゾイル+アダパレンの3種類併用群は他のどの群に対しても有意に有効率が高かった。

 

American Journal of Clinical Dermatology (2022) 23:93–104